2016年シーズン限りでの引退を表明した広島の黒田博樹投手(41歳)が11月4日、広島市南区のマツダスタジアムであらためて引退会見を開いた。会場にはテレビカメラ18台、150人の報道陣が詰めかけた。
日本シリーズ第6戦となった10月29日の日本ハム戦(マツダ)以来となるユニホーム姿で登壇した黒田は
「シーズンが終わって、ちょっと時間がたったけど実感はない。こうやってまたユニホームを着て一緒に戦った仲間と会うことがあるのでね。まだ実感はないです」
と話した。
「カープで投げる方が1球の重みを感じられる」と、メジャーから20億円もの大型オファーを断り、15年に広島に復帰。
今季は日米通算200勝を達成し、チームも25年ぶりのリーグ制覇を勝ち取った。「結果的にチームは日本一になれず悔しい気持ちはあるが、自分は出し切ったという思いがある」と振り返った。
日本シリーズでは、札幌ドームで迎えた第3戦に先発。
六回1死から大谷を左飛に打ち取った直後、両足のけいれんから負傷降板した。ベンチで治療後、一度はマウンドで投球練習を行ったものの、チームのためを思い自ら降板を首脳陣に申し入れた。
大谷に投じた85球目が、現役生活最後の1球になった。常々「これが最後の1球になってもいいと思って投げている」と言い続けてきた。「結果的にそういう形になった。もう少し、長い回を投げたかったんですが。でも僕自身はいい思い出になった」。日本球界の未来を背負って立つ二刀流との対峙(たいじ)。最後の1球に悔いはない。
球団は、背番号「15」を永久欠番にすることを発表。
ミスター赤ヘル・山本浩二、世界の鉄人・衣笠祥雄に続き球団では3人目となった。
「出来過ぎの野球人生。最後にこういう形でリーグ優勝できた。満足できる野球人生だったし、カープに入って良かった」と笑顔をみせた。
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